ポイント交換から電子マネー乗り入れヘ

ポイントサービスはマイレージヘの交換を筆頭に、1社で囲い込むのではなく、還元メニューとして他社ポイントヘの交換が当たり前になりつつある。それはマイレージのように、吸引力の高いポイントサービスが存在し、それぞれの企業が管理してきた会員制ポイントシステムが発達し、システム間の連携が容易になってきたことが背景にある。こうした流れのなかでポイント同士の交換ではなく、ANAマイレージとEdyの交換のようにポイントを電子マネーに交換するサービスが出現した。このことでポイントサービスは、新しいお金としての性質を一気に持ちはじめたといえる。

それは、切手状のスタンプや紙幣からスタートしたポイントサービスが、バーコードが印字されたプラスチックカードや磁気カード、さらにICカードで管理されるようになり、電子マネーとほぼ同様のITシステムで仕組みが構築されるようになってきたことによる当然の結果といえるかもしれない。

ここで改めてポイントと電子マネーの交換が進んだ理由を考えてみよう。マイレージと電子マネーの交換をはじめて実現したのはANAマイレージとEdyである。ここでマイラーにとっての大きな意識の変化を読み取らなければならない。陸マイラーは航空機に乗らずにせっせとマイルに交換できるポイントを稼ぎ、マイルとして貯めるようになった。ところが、多くの陸マイラーや通常のマイラーのなかでも、航空券をを手に入れるまでマイルを貯めることができず、そのまま権利を失効してしまうケースが顕在化してきた。マイルは貯めるよりも使うのが難しいと思い始めたのである。

そこに登場したのが電子マネーEdyへの交換である。実はANAのマイレージをEdyに交換すると大幅に価値が目減りする。金額換算でいえば半減といったレベルである。ただし、たとえ価値は半減してしまっても、使い道の可能性という点では、電子マネーは極めて魅力的だ。このせっかく貯めたマイルを無駄にしたくないという思いが、ANAマイレージとEdy交換の支持につながったといえる。

この連携はEdyにもメリットがあった。ANAのマイレージ会員カードにはEdy機能が搭載されている。このカードにEdyをチャージして利用するとマイレージを貯めることができるのだ。これにより、利用者はマイルを貯めるためにEdyを使い、た
まったマイルをEdyに交換してまた使うといったマイレージと電子マネーの相互交換のシナジー効果を生み出すことができたのである。

この組み合わせに支持が集まったことが、必然的にANAのライバルであるJALと、買い物利用への進出でEdyと競合を始めたSuicaの連携を生むことになった。こうして電子マネーの乗り入れによって企業通貨としてのポイントは、「ANA-Edy」、「JAL-Suica」というポイント・電子マネーの2大勢力が誕生することになった。ただし、マイレージから電子マネーヘの交換では、ANA-Edy陣営のほうが利用者にとって利便性が高いサービスを提供している点では注意が必要だ。JALマイレージからSuicaに交換する際には、申し込み手続きと受け取りを同時にすることはできない。これに対してANAマイレージからEdyに交換する際には、空港やANAホテルズなどに設置されているKIOSK端末を使えば、その場で交換したいマイル数を指定し、いったんEdyギフトに交換、さらにそのまま続けてチャージが可能である。

ポイントサービスとして歴史も古い家電量販店のポイントと電子マネーの交換も始まった。ピックカメラの買い物でポイントをもらうことができ、そのポイントをSuicaにチャージできるクレジットカード「ピックカメラSuicaカード」が登場したのである。こうなると、ピックカメラのライバルであるヨドバシカメラのポイントをEdyに交換できるサービスも始まるのではないだろうか。


QLOOKアクセス解析